伸びる球の投げ方-ダルビッシュの練習法-
2012年03月14日
3月は春の高校野球や日本のプロ野球、メジャーリーグ
も開幕目前。ピッチャーの調子も上がって来たという
ニュース(と花粉)が飛び交う季節。
ピッチャーの調子が良くなると解説者やバッターは
「ボールが伸びてきた」と言います。
ボールが伸びた=落ちずに真っ直ぐ来た、ということ。
ピッチャーの調子が良くなると解説者やバッターは
「ボールが伸びてきた」と言います。
ボールが伸びた=落ちずに真っ直ぐ来た、ということ。
そんなの当たり前だろうと思うかもしれませんが、
地球には重力があるので、投げたボールは
下に落ちるのが普通。
浮かせる変化をかけなければ、ボールは落ちます。
●ボールが浮くのは飛行機が浮くのと同じ
進行方向に対して斜めに翼を当てると、下側の空気の
空気が速く流れる上側の気圧が低くなるので、
●ダルビッシュの練習法
バックスピンは単純に、真下に回転を加えて
とは言え、投げる時に腕は横から出してしまうことが
前半(15秒過ぎまで)左奥に映っている
浮かせる変化をかけなければ、ボールは落ちます。
●ボールが浮くのは飛行機が浮くのと同じ
進行方向に対して斜めに翼を当てると、下側の空気の
流れが遅くなり、上側の空気の流れが速くなる。
空気が速く流れる上側の気圧が低くなるので、
気圧が高い下側から物体が押し上げられる。
だから飛行機は浮く。
揚力が発生するメカニズム、
揚力が発生するメカニズム、
マグヌス効果やベルヌーイの定理。
この物理現象を応用すれば浮く、
伸びた球を投げられます。
●上側の速度を上げる方法「バックスピン」
球体のボールで考えると、進行方向に対して
上側の速度を速くすれば、球は浮くことになる。
球体のボールで考えると、進行方向に対して
上側の速度を速くすれば、球は浮くことになる。
これができる唯一の方法はバックスピンです。
日経トレンディネット
進行方向に対してバックスピンをかければ
ボールの上側は空気を巻き込むので速くなる。
反対に下側は空気を押しこむので遅くなります。
反対に下側は空気を押しこむので遅くなります。
だから揚力が発生して球が浮く。
実際は重力があるので、上がるまではしませんが、
他のピッチャーの軌道より、多少でも落ちない
他のピッチャーの軌道より、多少でも落ちない
ボールを投げればバッターはボールが
伸びたように感じます。
●ダルビッシュの練習法
バックスピンは単純に、真下に回転を加えて
投げればいいので、投げる時に手を正面に向けて、
腕を真上から真下に振り抜けば誰でもかけられます。
とは言え、投げる時に腕は横から出してしまうことが
多いので、想像以上に難しい。
2009年のWBC直前合宿の動画を見ると
2009年のWBC直前合宿の動画を見ると
ダルビッシュ投手はキャッチボールから意識的に
練習しているのがわかります。
前半(15秒過ぎまで)左奥に映っている
髪の長い選手がダルビッシュ投手。
元の投げ方の違いもありますが、他の選手と比べると、
腕を真下に振り下ろしているのがわかります。
伸びのある、落ちない球を投げるために、バックスピン
を意識した投げ方を、キャッチボールからしている。
ダルビッシュ投手の伸びる球を投げる練習は
キャッチボールから始まっているようです。
コラムニスト:柴田 明
フィジカルトレーナー
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