スポーツ科学でみる

アスリートの資金集め-ファンと企業-


ロンドンオリンピック、マラソン代表の藤原新選手が
ニコニコ動画で一人500円の個人スポンサーを募集。
7日間で20,000人集めたと伝えられています。
藤原新選手の個人スポンサーが2万人に達しました!

競技生活を続けるために、
情報配信力があった方がいいことを
再認識した出来事です。

●世界で戦うにはお金が必要
日本人選手は、主要な国際大会が多く開催される
海外に遠征する必要があるため、練習や生活費の他、
多額の遠征費用がかかります。

・生活費 240万円(20万円×12ヶ月)
・練習費用 50万円(練習場所の費用、コーチなど)
・海外渡航費用 50万円(約15万円×3回)   
・海外宿泊費用 100万円(1泊8000円×120日)
・大会出場費用 50万円(欧米内のレンタカーなど)
計約500万。

これが個人競技の選手が一人、1年間
国際大会に出続けるのに必要な金額。
道具が必要な競技はその分上乗せ、
スタッフが必要なら更に上乗せ。

仕事柄、活動費を捻出できずに
引退するアスリートを多く見て来ました。

●選手をサポートする理由は売上向上のため
多くの企業は、業績向上、ブランド向上のための
広告塔として、選手に投資=資金提供します。
投資なので、求めるのはリターン。

500万円出してくれた企業は、501万円以上の
売り上げを期待してスポンサーになる。
(見返りを求めず応援する「タニマチ」的な企業もあるかも
しれませんが、知り合い以外で、金銭的な見返りを求めない
企業は多くありません。)

極端に言えば、胸や道具のワッペンが、
メディアを通してどれだけ露出させられるかで、
選手の価値は決まっていました。

●SNSで変わったこと
ところが、選手が直接情報配信できる
BLOGやFacebook、TwitterなどSNSの登場で
流れが大きく変わったように感じます。

世間的には無名でも、ある競技で有名な選手には
競技が好きな、若しくは実戦しているコアなファンが
SNSに集まります。

これは、競技の関連商品を扱っている企業から
見れば見逃せない存在。
商品に興味があるであろう、コアな顧客に情報が
ダイレクトに届くからです。

加えて、発信している情報が魅力的で、
興味を引くイメージ作りができれば、
競技を見ない人でファンになる。

選手のイメージがブランドのイメージと合えば
競技関係以外の企業からも支援して頂けます。

更にファンからも、小口の支援を頂ける可能性が
あることを、今回の藤原新選手は示してくれました。

藤原新選手は東京マラソンで一躍有名になり、
一気にファンを増やしたからお金を集められた。
と言われればそれまでですが、
地道にBLOGの閲覧数、フォロワー数を増やせば、
少しずつですがファンを増やす事も可能でしょう。

SNSで魅力的なアスリートになれば、企業と個人、
両方から資金を集められるようになれそうです。


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コラムニスト:柴田 明

フィジカルトレーナー

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