東急が牙城で勝負をかけた、原宿表参道の東急プラザとヒカリエ
2012年04月26日
いま話題冷めやらぬ原宿表参道の東急プラザに行ってきた。
東急プラザ原宿表参道、通称オモハラだそうである。
広告会社の提案ストーリーが見えてくるところだが、
このオモハラ、定着するかな?
旧GAP跡地で表参道と明治通りのクロスするベストスポットに、
予想以上にイマドキな外観にビックリ。
実際はさほど広くない空間を、トレンド感と商業的な効率性を
取り入れたものにしている。
![20120426_maruyama_01.jpg](http://www.oanavi.com/column/maruyama/userimg/20120426_maruyama_01.jpg)
![20120426_maruyama_02.jpg](http://www.oanavi.com/column/maruyama/userimg/20120426_maruyama_02.jpg)
中に入ると、店内の構成がこれまたとってもイマドキ。
オサレーな印象の多くは、すでに若いお客さんにはよく知られた
セレクトショップが担っている。
トミー・ヒルフィガーも基幹ショップのひとつだが、オシャレの役目というより、
唯一のブランドテナントとして郊外型ショッピングモールに入っている
COACHのような印象である。
ブランドだけど、アメリカン・カジュアル、もしくは手の届くブランドといったような。
(にしてはトミー・ヒルフィガーの知名度はCOACHの比ではなく、
むしろチャレンジングな印象が強いが)
上のフロアに行っても同じような店が続く(ようにわたしのような年の者には見える)。
ショップの世界観、セレクト感はうまく演出されながらも価格帯は抑えられていて、
大方は若い人向けだろうが、うっかりオバサマも買ってしまうに違いない商品が並ぶ。
東京のお土産ショップ、iphoneカバーショップ、東急ハンズbeもあって、
多分に外国人観光客も意識した展開だ。
全体的に、ゆっくり見ながら悩んで買う、高感度ショップというよりも、
たくさんの人に、たくさん(何度も)来てもらって、たくさん買ってもらう、
という感じの店(ハコ)である。
パッと見、オシャレなイメージが強いけれど、
改めて商品を見てみると、決して高級リッチなものではない、
多くの人が「手が届く」と感じることのできる、ほどよいオシャレさとトレンド感。
これが今の時代なんだなぁ。
わたしはこの感覚、JRの多くの駅にあるルミネ、アトレ系に感じている。
郊外の駅に行けばなおさら、フロアを上がっても上がっても同じような店がある、
しかし安いし可愛いし買っちゃってもいいかな?というようなお店の展開。
要所要所に、子どもの店や、ちょっと変わった、
あるいはユニークな専門店があったりして、楽しい驚きや感性の刺激もある。
こうした、JR駅における"ついつい"系ショッピング施設が、
東京の、日本のトレンド発信の中心地にできたことは、
これまた今の時代を象徴することかもしれない。
![20120426_maruyama_03.jpg](http://www.oanavi.com/column/maruyama/userimg/20120426_maruyama_03.jpg)
こんなオブジェ?がお出迎えしてくれる
![20120426_maruyama_04.jpg](http://www.oanavi.com/column/maruyama/userimg/20120426_maruyama_04.jpg)
歩き疲れてダウンする女子にピッタリのイスも配置
当初、東急プラザがこの地にできると聞いてずいぶん驚いた。
東急、それもプラザである。
渋谷にある東急プラザをよく知る者としては、
原宿・表参道という街とのギャップを感じ、どうもピンとこなかった。
東急はもともと渋谷を牛耳っていたはずなのに、
たった一駅隣の原宿への進出は大きな勝負だったに違いない。
『西の堤(西武)、東の五島(東急)』と言われていた頃と今とでは
時代も消費意識もずいぶん変わったが、
東急は若者カルチャーの聖地みたいな場所へ進出、というよりも、
その場に参加・参戦したかったのかもな、と思った。
このすぐ後に、ずいぶん前から話題にはなっていたヒカリエがオープンする。
すでに昨日の内覧会もあったことから、テレビでも多く紹介していた。
じつは渋谷は近年、丸の内や六本木など、
新しく商業開発された地域に遅れをとっていた感があったため、
今回は渋谷の再活性化の意味もあるようだ。
なにより、東急が自分の御膝下である渋谷エリアに、
満を持して勝負をかけたのではないかと思わせる、
2012年4月の東急系のオープンラッシュである。
ヒカリエについてはまた後日。
コラムニスト:丸山 エミ
マルコムラボ 代表
丸山エミのAbfab Days
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