箸道 ~食と生活とおいしい生き方~

うな重は「梅」を注文しろ!


おはようございます。
「箸道」と「サイコロジック」の牟田実(むたみのる)です(^。^)

お寿司やさんやうなぎ屋さんにいくと、価格のランクが松・竹・梅とあります。
松が最上級で竹、梅と続きます。
この松・竹・梅はどこから来たのでしょう? どうしてこの順番なんでしょう?

「待つだけうめー」から、「待つ(松)だけ(竹)うめー(梅)」
そんな答えもありますか(汗)
しかし、単なるオヤジギャグで理由になっていませんね。

残念ながら今日ここでは、この疑問にお答えしません。
「皆さんはどれを注文しますか?」というお話です。

待つだけうめーの順番についての理由は、そのうちいつか。

あなたは、婚約者と一緒に、結婚披露宴の食事を
どれにするか式場の係と打合せをしています。
式場の価格表には、松30,000円、竹25,000円、梅20,000円とあります。 
違いは、出される料理の品数と献立だそうです。

さて、松、竹、梅どれにしますか?

特別の事情がなければ、「真ん中が無難かな」と私なんかは思います。
みなさんはいかがでしょう。

人それぞれ違いますが、サイコロジック的(注)には
真ん中を選ぶというのは良くある傾向です。
これを、「中心化(センタリング)傾向」といいます。
アンケートなどでも、あまり興味がない内容や親しみのない項目ですと
高い・普通・安い とあると真ん中の「普通を」選ぶというものです。

披露宴の話に戻ります。
真ん中の竹コースを選びました。

しかし、式場の係の人から「あるひとこと」を言われると、
25,000円コースから30,000円コースに変えようかなと考えてしまいます。

その「あるひとこと」とは・・・

「皆様、30,000円にされていますよ」

やられた。こう言われると考えちゃう。
いわゆる「同調心理が働く」というやつです。
この同調心理とは他の人と同じようにしたいという心理です。

もう一つ、30,000円と薦められて、「いや、25,000円で結構です」と答えるのは
少しばかり勇気が必要となってきます。
なぜなら、ケチなお客と思われたくないという心理が働くからです。

(注)サイコロジックについては、こちらをご覧ください

今度はうな重です。
松3,000円、竹2,500円、梅2,000円とあります。
さて皆さんは、どれを注文しますか?

値段の差について考えてみましょう。
お寿司の場合は、松・竹・梅は、寿司ネタの違いで価格が変わります。
松は、アワビ、イクラ、ウニ、トロ。 
梅であれば、かっぱ巻き、イカ、たまご、コハダというのがメイン。
竹はこれらをミックスという感じでしょうか。
これらの価格差は、理解できます。

しかし、うな重の場合の価格差は何でしょう?

それぞれゴハンも同じ産地のおコメ、うなぎのタレも同じ、
ゴハンの炊き方やうなぎの焼き方などの調理法も一緒のはずです。
違うのは、うなぎの大きさとそれを盛り付けるお重(器)の違いくらいでしょうか。
つまり、松3,000円と梅2,500円の差2,000円のそれぞれ500円の差は、
うなぎの大きさの違いか、塗りの器か安ものの器の違いかということになります。

器の違いは別として、実際に価格差と同じだけうなぎの大きさも違うでしょうか。
この場合、松と竹との価格差500円。松と梅では、1,000円あります。

乗っているうなぎを比較してみてみましょう。
大きさの差は、価格差である500円、1,000円分の違いがあると思われますか?

さらに、ウナギは小串の方がおいしいと言われています。
私は小串が大好きです。
そう考えると、小さい方がむしろおいしいかもしれませんね。

私は、うなぎ屋さんに行くと、迷わず「梅」を注文してます。
以前私にうなぎをごちそうされた方、私が梅を注文したのは、
決してケチからきているのではないことご理解いただけたでしょうか。

お客様の接待の場合などは、さすがに「梅」はたのめませんね。
その時は「松」です。1,000円の差が、何百倍何千倍という形で
ビジネスで返ってくるかもしれませんもんね。
しかし、それ以外の時は、うな重は「梅」を注文することをお薦めします。


さて、次回からは、ちょっとだけ「箸道」を離れ、
「サイコロジック」を中心としたビジネス心理、行動心理に関するコラムを
いくつかお届けする予定です。

その中でも、たぶん皆さんが最も興味ある話題
「サイコロジック恋愛術」略して「サイ・レン」を取り上げたいと思います。
「ピーポー・ピーポー」と進めていきますので、是非またご愛読をお願いします。


最後までお読みいただきありがとうございます。
また、お会いしましょう。
コラムニスト:牟田 実

食と生活ラボ代表

食と生活ラボ代表 http://www.shoku-labo.com/
NPO法人日本箸道協会 副理事長兼事務局長 http://www.hashido.net/
Facebook: http://www.facebook.com/minoru.muta
m-muta@hashido.net

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