箸道 ~食と生活とおいしい生き方~

日本語は素敵だ!


おはようございます。
「箸道」と「サイコロジック」の牟田実(むたみのる)です(^。^)

ほんの少し前まで、いつまでも今年は暑いと言っていたのが
ウソのように秋らしくなりました。
皆さんお元気ですか?

「天高く牟田(むた)肥ゆる秋」です。

減量するぞ!と周りの人に宣言していますが、しっかり肥えています。まずい。

実りの秋。新米、サツマイモ、栗、シイタケ、サンマ、サバ、サケ・・・おいしいものばかり。
まあ、おいしいものを、もっともおいしい時期にいただくのが一番。
ですので、「仕方ないか」と自分に言い聞かせ、減量は先送り。
これで何度目の先送りなのでしょう。

さて、「もっともおいしい時期」つまり、出回りの最盛期のことを
旬(しゅん)」とか「旬の盛り」と言います。

一般的に日本料理の献立は、この「旬」を中心に組み立てられています。

ファストフード系には、この「旬」がありません。

「旬がない」というのは、決して悪いということではありません。
提供するサービスの内容が違うのです。
「一年中、一定の品質や味を保証しています」というのが
ファストフードのサービスでもあります。
ファストフードでは、注文した料理の期待度と満足度は
皆さんの中では、ほぼ一致していると思いますがいかがでしょう?

「旬」といっても、最近は、ハウス栽培や、冷凍技術や輸送手段の向上などで
一年中さまざまな季節の食材をいただくことができます。
しかし、旬の食材は、やはりその季節にいただくのが一番。
栄養価が高く、おいしく、しかも最盛期なので安い。

夏にお世話になった「スイカ」や「枝豆」も、最盛期を過ぎました。
今はスーパーの店頭であまり見かけなくなりました。
また来年の夏まで待たなければいけません。
「名残り惜しいなあ」

季節が変わり、そろそろ終わりの時期を「旬の名残り」と言います。

一方で、急に寒くなってきたので、そろそろ鍋物もいいなあ。
中の具材は何にしよう。
あれ、店頭に、「たら」や「あんこう」が出始めた。ちょっと値段は高めだけど。
野菜も「はくさい」や「春菊」が出始めた。

このように、これから最盛期を迎えようとしている食材を「旬の走り」といいます。

旬の名残り」「旬の盛り」そして「旬の走り
季節を感じさせる素敵な日本語です。

これらの言葉を使いこなせる女(ヒト)も素敵です。
一緒に食事に行って、
「もう土瓶蒸しの季節なんですね」とか
「あんきもが献立に出てる! うれしい」とか
言われると、ドキッとします。

この「ドキッ」には二つの意味があります。

一つは、「この人は大人の女性だな」という感激のドキッ。
もう一つは、「『時価』と書いてあるけど、これ注文しないとまずいかな。
しかもこちらが払うことになるのかな?」というドキッ。

その点、ファストフードは一年中一定の品質と味と"値段"を保証してくれます。
うん安心。
食は、安全と安心が一番大切。

安心の意味がちょっと違うでしょうか?

最後までお読みいただきありがとうございます。
また、お会いしましょう。
コラムニスト:牟田 実

食と生活ラボ代表

食と生活ラボ代表 http://www.shoku-labo.com/
NPO法人日本箸道協会 副理事長兼事務局長 http://www.hashido.net/
Facebook: http://www.facebook.com/minoru.muta
m-muta@hashido.net

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