味で魅せる、技で魅せる、値段で・・・
2012年03月29日
おはようございます。
「箸道」と「サイコロジック」の牟田実(むたみのる)です(^。^)
私にとっては、深刻な問題を今抱えています。
うーん、困った。しかし、解決策がない。
その問題とは・・・・
私は、食べるものにはそれほどうるさくないんですが、
あるものだけは、こだわってしまうんですよね。
そのあるものとは何か?
うなぎです。かば焼き、白焼き、うな重、うな丼、うざく、う巻のうなぎです。
最近は、スーパーなどでうなぎのかば焼きを販売していますが、
どうも、食べられません。
なまぐさいし、タレの味付けがわざとらしい。
そもそもウナギそのものが今一つ。色つや見ただけで食べたくなくなります。
やはり、ウナギは備長炭で焼いて、蒸して、タレつけて、焼いて、蒸して、タレつけて
という調理に限ります(関東の場合は)
しかも、備長炭であればいいというのではない。
叩いて金属音が出るような炭だけを使う。
小骨が引っかからないように包丁をそっといれておく。
焼いた時に焦げ目がつかないように、ひれの部分は包丁であらかじめカットしておく。
うな重の場合、炊きたてのご飯でなく、少し冷やしてからうなぎをのせる。
老舗のうなぎ屋さんはみなさん、当たり前のように手間ひまかけてます。
こう考えると、うなぎは、多少高くても仕方ないなと思うのですが・・・
さて、私の抱える深刻な問題に戻ります。
それは、うなぎが手間ひま以上にまさに「うなぎ登り」で価格が急騰しているのです。
それは、稚魚が獲れないため。
「うなぎの養殖」といいますが、正確には繁殖はできないんです。
そもそもオス、メスの区別がわからない。
産卵場所もよくわからない。
海にも、川にも、沼にもいる。
つまり、その生態は謎だらけなんです。
私たちが言っている養殖とは、稚魚を獲ってきてそれを大きくすること。
だから、稚魚が取れないと、うなぎが品薄になってしまいます。
稚魚が獲れないことで、なんと、稚魚の価格が2006年に比べ今年は7倍になってしまいました。
私のよくいくお店でも、なんとか価格を据え置くように頑張ってはいますが、
毎年値上げせざるを得ない状態。
10年前に比べると価格は倍になってます。
日本鰻協会では、「味で魅せる。技で魅せる。」というポスター(写真)を作っています。
「味で魅せる、技で魅せる、でも値段であきらめる」ということになりそうです。
今年は、うなぎも口に入らないかも(涙)
夜のお菓子「うなぎパイ」で我慢かな。
ちなみに、真夜中のお菓子というのがあるのご存知ですか?
その名も「うなぎパイ V.S.O.P」
大人の味がするようですよ。
今日は、ここでおしまい。
最後までお読みいただきありがとうございます。
また、お会いしましょう。
コラムニスト:牟田 実
食と生活ラボ代表
食と生活ラボ代表 http://www.shoku-labo.com/
NPO法人日本箸道協会 副理事長兼事務局長 http://www.hashido.net/
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