下駄屋四代目ちゃきちゃき日記

スカイツリーウォーク体験記


浅草の仲見世通りと伝法院通りの交差するあたりで、
観光客がみんな同じ方向を向いて、写真を撮っています。
そう、スカイツリーです!

江戸風情を感じる浅草の街並みと、スカイツリーの組み合わせに、
思わずシャッターを押したくなるのもわかる気がします。

スカイツリー&東京下町散策に、ぜひ活用したい地図があります。
その名も「私の江戸下町八橋を歩く」。

地図の裏面縁に距離と歩数が刻んであり、
折り返すと距離歩数がわかるようになっているのがポイント。
駅や主要な建物のみ記載され、基本的には白地図なので、
好きなように書き込みをして「マイマップ」を作れます。

1map.jpg












先日、この地図を手に、スカイツリーウォーク研修会に参加しました。
浅草からスカイツリーまで、講師の五味一之先生のお話を聞きながら歩くセミナーです。
説明を聞きながらゆっくり歩いて3時間位。
皆さんもモデルコースとして参考にしてみてください。


隅田公園内の平成中村座がスタート。まずは桜橋を渡って向島へ。
春になると桜の名所として賑わう向島は、8代将軍吉宗が、
自然堤防に手を加え、柳・桃・桜を各150本植えて整備しました。
どれも根を張る植物で、憩いの場を作るとともに、
人々に踏ませて護岸を固める目的があったのだとか。
昔の人は頭がいいですね!

桜橋を渡ると、かの王貞治さんが子供の頃、
野球の練習に励んでいた「隅田公園少年野球場」があります。
そのすぐ先には、「言問団子」と「長命寺桜もち」が向かい合っています。
どちらも向島のお土産ポイント。

長命寺といえば、桜もちがあまりに有名で、
本当に「長命寺」があるなんて、失礼ながらまったく知りませんでした!
3代将軍家光が鷹狩の途中で腹痛を起こし、ここの井戸水で治癒したのだそうです。
雪見の地としても知られ、多くの俳人、文人の碑が建てられています。

2cyoumeiji.jpg
















黄檗宗の寺院「弘福寺」。
多くの大名家の菩提寺であり、さすがに重厚な、ちょっと中国風たたずまいです。
将軍の御膳所でもあったので、さい銭箱には葵の御紋が。

3koufukuji.jpg












お次は「三囲神社」。
偉いお坊さんが土中から白狐にまたがる翁神蔵を掘り出すと、
どこからともなく現れた白狐が3回、神像を回ったことから、
「三囲神社」と呼ばれるようになったのだとか。

また、日照りが続いた時、俳人の宝井其角が一首詠んだら
雨が降ったという話に乗じて、ちょうど江戸に進出しようとしていた
三井高利が社殿を寄進。

以来、越後屋呉服店(三越)の守護神であり、
家紋の入った水鉢、三角鳥居や、
三越百貨店池袋店にあったライオンの像などがあります。

4mimeguri.jpg












ちなみに平成中村座十二月公演で、
赤穂浪士による討ち入り当日の物語『松浦の太鼓』に、
宝井其角が重要な役どころで登場します。
http://www.nakamuraza.com/


本所の総鎮守であり、50ヶ町もの氏子を持つ「牛嶋神社」。
自分の体の悪い部分と同じ場所をなでると病気が治るといわれている「撫牛」が有名。
また神社では珍しい左右一対の牛の石像、狛犬ならぬ狛牛があります。

5ushijima.jpg












そしていよいよ、スカイツリーの真下へ!
'はたらくおじさん'達が作業しているようすが見られます。
大林組のウェブサイト「東京スカイツリー建設プロジェクト」に、
基礎知識などが判り易く解説されていますので、
建設に関して興味のある方はこちらへ。

すでに武蔵の国にちなんだ634メートルに達し、
来年5月の開業に向けて、さらに注目を集めるスカイツリー。
11月22日には団体入場券の予約も始まりました。

6skytree.jpg
















スカイツリーの足元、業平界隈にはかつて、
落語家・古今亭志ん生の通称なめくじ長屋と呼ばれた住居があったそうです。
昔ながらのお店「種田の足袋」、お城のような立派な店構えの和菓子屋さん
「森八」でお土産を買うのもよいでしょう。

という感じで、スカイツリー研修会は終了しましたが、
ちょっと足を伸ばして本所、両国、亀戸も、
歴史好き、時代劇好きなら見逃せないスポットが多々あり、
その辺りは、次の機会にご案内したいと思います。
もちろん、浅草にも寄ってくださいね!
コラムニスト:富田 里枝

浅草の老舗和装履物 辻屋本店

あさくさ辻屋本店「下駄屋.jp
富田里枝twitterアカウント

本ページはプロモーションが含まれています。