一人広報の達人イデルミのコラム

福岡県と佐賀県へ


来る10月16日は、国連が定める「世界食料デー」です。
世界食料デーのWebサイト

これを記念して、世界各国でイベントが行われます。
日本でも、NPOセカンドハーベスト・ジャパンが主催し
10月16日に、フードバンクシンポジウムが開催されます。
イベントのお知らせページ

昨日まで、農林水産省のフードバンク調査の仕事で
福岡県と佐賀県に出張してきました。

フードバンクとは、まだ充分食べられるにも関わらず
廃棄される運命にある食品を引き取り
食料に困っている施設などに配布する活動です。

食品企業では、缶詰の缶がへこんだり、賞味期限が迫ってきたり、
季節向け商品が季節はずれになってしまったりなど、
中身は問題なくとも流通できなくなる製品が出てきます。

フードバンクにそれらを託すことにより、食品の廃棄コストを大幅に軽減することができ
CSR(企業の社会的責任)にも繋がります。

フードバンク活動は、1967年に米国で生まれました。
スーパーマーケットで大量に廃棄される食料を救おうとしたのが始まりです。
今では米国内に200以上のフードバンク団体があります。

日本では、米国人のチャールズ・マクジルトンさんが
2000年に始めたNPOセカンドハーベスト・ジャパンが
日本初のフードバンクです。

私も今月から、NPOセカンドハーベスト・ジャパンの広報と
プロジェクトマネジメントのお手伝いをしています。

今回、福岡と佐賀のフードバンク活動や炊き出しを見学させて頂いて
印象に残ったのは、福岡市博多区のNPO法人、「美野島めぐみの家」が
毎週火曜日におこなっている炊き出しでした。

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NPO法人 美野島めぐみの家の理事長、瀬戸紀子さんが中心となって進めているのですが
無味乾燥とした「食料配布」ではなく、気持ちのこもった食事づくりが
ボランティアの方々の協力によってなされていました。

「ホームレスの人たちは野菜が不足しているから、まず野菜を」
という考え方にも共感しました。

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そして、コミュニケーションの観点からみると
ホームレスの方と「視線を同じく」しているところに感銘を受けました。
「してあげる」という姿勢ではなく、寄り添う姿勢なのです。

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私もかつて、外務省JICAの青年海外協力隊に参加し
フィリピンで栄養改善活動を約2年近く行いました。
赴任するとき、協力隊関係者の方から言われたのは
「現地の方と目線を同じく」ということでした。
「してやるぞ」的な、上から目線ではない、ということです。

実際、現地に行ってみると、不慣れな土地で
我々ボランティアの方が現地の人に助けてもらう機会も多く
目線を同じく、の意味を体感しました。

この夏に金メダルを獲得した、女子サッカーのなでしこJAPANの佐々木監督も
選手に対する姿勢として「横から目線」ということをおっしゃっていたそうです。
「上から目線」は、反感を生むことが多いです。
コミュニケーションをはかるときには、気をつけたいですね。

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↑福岡空港から見た夕陽
コラムニスト:井出 留美

office 3.11代表

井出留美オフィシャルブログ http://iderumi.com/
Twitter of Dr. Rumi Ide, Ph.D. : http://twitter.com/rumiide
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