スポーツ科学でみる

やせている人はゆっくり食べる


最近何かと話題のタニタ食堂。500kcalのメニューにばかり目が
行きがちですが、タニタの社員さん達は、一口30回噛んで、
食べるスピードを遅くするように指導されているそう。
こちらもダイエットのポイントです。

食べるスピードが速い人ほど太っている
下のグラフは自分の食べるスピードが速く感じるか、普通か、
それとも遅いかを聞いた結果を体型別に比べたもの。
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厚生労働省:平成21年国民健康・栄養調査結果の概要 P14から抜粋

グラフの一番下の枠が食べるのが速いと感じている人の割合。
男女ともに太っているグループが、食べるスピードが速いと
感じている割合も多いことがわかりました。

早食い+満腹まで食べる人は3倍太っている
さらに早食いに満腹が加わると、ゆっくり満腹まで食べない人に
これは日本人の30歳から69歳の男女、計3287人に対し「お腹が
いっぱいになるまで食べる」か「早食い」に感じるかを聞いた結果。

満腹になるまで食べない(非満腹)&ゆっくり食べてる(非早食い)
グループを1とすると、満腹&早食いグループは3倍も太っている人
が多いことがわかりました。

ダイエットのために、今まで経験則的に「早食いはしない」、「よく
噛んで食べる」、「腹八分目」と言われて来ましたが、正しいことが
裏打ちされたことになります。

満腹のメカニズム
そもそも、完全な満腹になるまで食べるのはやめた方が良さそう。
食べ物が体に入ると、信号が脳の満腹中枢に伝わり満腹を感じると
考えられています。

ゆっくり食べれば、満腹中枢に徐々に信号が行くので「適度」な量で
止められるはず。
タニタの社員さん達は「500kcalの食事」を「1口30回噛む」ことで
適度な満腹感を感じ、無理なくダイエットに成功しているようです。

1口30回噛むコツ
とは言え一口で30回噛むことはやってみると難しい。
そこで私は一口食べて、30回噛んだらその度にノートに丸印をつけて
もらう方法をお勧めしています。

ノートを書くために手を離すので、自然と噛む回数が増え、食べる時間
も長くなると言うわけです。
(そして私のダイエット指導を受けた方は、食事記録の下に○印がやたらと多い、謎のノート
が出来上がることになります。)

ダイエットの大原則は摂取カロリー<消費カロリー
何かの栄養素を極端に減らすダイエットが勧められたりもしますが、
たんぱく質・脂質・炭水化物はどれも体に必要な栄養素。

どの栄養素も過不足なく摂りながら、食事全体のカロリーを抑える
のがダイエットの王道です。

全体の摂取カロリーを少なくする工夫としてまずは「腹八分目」
「よく噛んで食べる」から始めてみてはいかがでしょうか。

コラムニスト:柴田 明

フィジカルトレーナー

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