オトナ女子的海外テレビ偏愛論★

イケてない?いや、ヤバイくらいにイケてるアメリカ産草食系男子ここにあり!! 


■まずは、ごあいさつ。
はじめまして。岡崎早苗です。
英国でメディア&広報・コミュニケーションを学び、
国際規模のビジネスコミュニケーターが所属する非営利団体IABC
(International Association of Business Communicators)
のメンバーとして、また所謂レコード会社に勤務し
"コミュニケーション"のあり方を考える日々を送っております。

数年前にケーブルテレビに切り替えてから、
とりわけ欧米系のドラマやバラエティ番組、
BBCやCNNといったニュース番組を頻繁に見るようになりました。

あれやこれやと自分の興味や都合にあわせ
勝手きままな考えをこのコラムにて書かせていただきます。
先にお断りしておきますが、番組の内容そって書かせていただくので
'ネタばれ'になること、多々あるかと思います。
その旨ご容赦くださいませ。それでは、よろしくお願い致します。

■イケてる男子大発見!「Glee プロジェクト ~主役は君だ!」(FOX JAPAN)

キャメロ~ン!! 私はアナタのその声にFall in Love♪ お願いだから毎回残って!!
ダミアンっ!あんなにドン臭かったのに、こんなオーラが出てきたなんて...たまらない!

私がここ2ヶ月ほど欠かさず見ている「Glee プロジェクト ~主役は君だ!」は、
ちょっと毛色の違うオーディション番組です。
その特徴であり興味を強く惹かれるのが、チビ、デブ、ブサイク、ゲイ、オタク etc...etc...

とにかくアメリカだろうが日本だろうが、その人の内面がどうこう言う前に、
大体どこの国でもイケてないとカテゴライズされてしまう人たちであればあるほど、
ファイナリストになりえるという点です。

なにせ米国大人気ドラマ「Glee」はFOX JAPANのキャッチコピーにあるとおり、
"全ての負け犬に贈る痛快コメディー"であり、そのシーズン3に準レギュラーとして
参加する権利を勝ち取るためのオーディションなので、当然といえば当然。

イケてないけど、歌って踊れて演技もできてテレビ栄えする若者
(18歳以上で高校生に見える子が条件だそう)が必要となると、
どんな子がファイナリストになるのかと、なかなか見ごたえ満点なわけです。

ファイナリスト12人に残ったコンテンダーを紹介すると以下のとおり。

①エリス・ワイリー(18・イリノイ) ちょっと地味で陰気なネガティブ・ガール
②アレックス(18・マサチューセッツ) アフリカ系アメリカ人のファットなゲイ・ボーイ
③ダミアン(18・北アイルランド) アイリッシュ訛りがどんくささ倍増・おのぼりボーイ
④マリッサ(19・ニューヨーク) 都会出身のわりに垢抜けない赤髪女子。
⑤サミュエル(19・カリフォルニア)ドレッド・ヘアのオレ様系目ヂカラ強烈男子
⑥リンジー(19・カリフォルニア)おせっかい&自分大好きミュージカル・ガール
⑦ハンナ(19・ノースカロライナ) ザッツ・アメリカンなお笑い系ファット・ガール
⑧マティアス(19・ブラジル) おチビゆえに虚勢を張りまくるがむしゃらボーイ
⑨マッキンリー(19・ケンタッキー) 混血(B&W)コンプレックスもちカントリー・ガール
⑩キャメロン(21・テキサス) 内股くねくねダンスの草食メガネ男子
⑪ブライス(22・カリフォルニア) まったく覚えてないくらい影の薄いラテン系男子
⑫エミリー (22・ニューヨーク) 大きなお口と自信満々が痛い姉さん女子

"イケてない程ステキ"という観点からのコメントなのでまったく悪意はありません。
私は彼らをこよなく愛するGlee Projectファンです。
なお、オーディションのルールや内容については、「Glee プロジェクト ?主役は君だ!」の
FOX JAPANの日本公式サイトやWikiペディアをご参照くださいませ。

さて、日本では9月からFOX JAPAXで放送され、上記のファイナリストたちは、
11月6日(日)時点で5名まで絞りこまれました。

先日放送されたエピソード7。
私にとっては忘れられない回になりました。
お気に入りのキャメロン・ミッチェル君(Cameron Mitchell)が脱落!...
ではなく、辞退してしまったのです。 

テキサス出身の彼は、自分は周りの環境においては
浮いているイケてない存在だと認識していて、
このGlee Projectに参加することで自分探しを実践するわけですが、
番組が始まってみると一番にプロデューサー陣にそのスター性を見出され、
そして番組の人気投票でNo.1獲得するなど
アメリカのティーンたちのアイドルと化した逸材です。
  
どこがイケてないの?
ヒョロっとした体系に黒縁メガネかけて、ちょっとトラッドを着崩した風貌が、
エルビス・コステロやウッディ・アレンのような
ちょっと気難しそうでコミカルなアーティスト達を彷彿させるのですが、
お顔が彼らと違って断然かわいい。

本人どこまで気づいているのか不明ですが、ホントにかわいいのです。
メガネは外せば、そのBABY FACEにクラっときます。
それなのに自ら離脱なんて!応援している者にとっては残念極まりないです。

辞退してしまった理由が彼の貞操観念。
今回のエピソード7で"Sexuality"という課題にあたって、キスシーンの要求に対し、
自分の意志は曲げられないと監督の提案を断ってしまい4度目のワースト3に。

演技でも恋人役を演じることで罪悪感にさいなまれるようで、
更には「SEXは結婚するまで待つべし」という
保守的でストイックなモラルを重視する人間であることを露呈。

このご時勢SEXとドラッグとアルコールが若者を虜にするアメリカで、
よくもまあ、このような発言を全国放送でしたものだと感心してしまうほどです。
あまりにコンサバティブ。頑固といえば頑固。
純粋といえば純粋。ここで貪引きしてしまう女子もいるでしょう。
しかし、あまりの彼のピュアさにズキュンとハートに矢を打たれた
保守的女子たち(どちらかというと彼女達の親世代)も多いはずです。

そしてトドメは、次週への勝ち残り敗者復活の歌のパフォーマンス。
ビートルズの「Blackbirds」を披露した後、プロデューサーのライアンからの質問に対して
辞退をほのめかす言葉を涙ながらに伝えるキャメロン。

「僕はウソはつけません。譲れない信念があるのでとても苦しみました。
...ここは自分の居場所ではないんです」。

ここで視聴者は完全にノックアウトです。もらい泣きです。
ライアン自ら居残りの説得を試みるものの、
彼の意思は変わらず「I'm ready to go 」と。

見た目は完全なる草食男子なのに自分の信念を曲げず、
目前の大きな栄光より我道を歩むという決断をした彼は、
決して負け犬ではなく、いずれ人生の勝ち組になるのだろうとそう思わせる瞬間でした。

結果的に彼が去ることによって、彼の親友ダミアンにチャンスを譲ることになり、
美しき男の友情成立。もうここまできたら、誰もがキャメロンの虜です。

「心境が変化したら進むべき道も変えるべきだ。
全力で取り組んできたから確信をもって決断できた。
この扉が閉まっても、また別の扉が開く。だから僕は大丈夫だ。」

21歳の青年の言葉が会社勤め●年の私に
痛いくらいに響き心も脳も強い刺激をうけました。

そして、アメリカにはこのような、勝手に自分はイケてないと
ネガティブに考えるステキな若者がどれだけいるんだろうと
思わずにはいられない一日でした。

優勝者決定まであと3回、キャメロンからバトンを渡されたダミアンの頑張りに期待しつつ
最後までイケてない若者たちが成長しステキな若者になるのを見届けたいと思います。
もちろん、その後のキャメロンもです!

ゲームなんかと違い、テレビやWEB・電話で応援することで
これから母国を代表するスターを育てられ、
自分がいるからこのスターがあるのだという自負をリアルに感じられ、
ある種の幸せを味わえるのが、オーディション番組の醍醐味です。

アメリカにおける「アメリカン・アイドル」「THE VOICE」「Xファクター」といった
音楽ものオーディション番組がその人気を誇っている背景には、
自らの国の代表(スター)は自分達で選ぶという大統領選挙のあり方も
影響しているように思えます。
この話はまたの機会に。


♪最終選考のたまらなくココロ響くキャメロンの歌声をぜひ!
Cameron Mitchell 「Blackbiirds」

♪ベビー・フェイスに柔らかボイスは必聴!
Baby,It's Cold Outside -Lindsay & Cameron

■「「Glee プロジェクト~主役は君だ!」
コラムニスト:岡崎 早苗

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