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店構えも人柄もすべて味のうち ~越後~


10/6のフジテレビ、「とんねるずのみなさんのおかげでした」のきたなトランで
紹介をされた目黒の大鳥神社近くにある、わっぱ飯の名店「越後」さん。

「汚いけど美味い」がコンセプトのコーナーとあって
どれだけ汚い店なのか期待して(?)訪問しました。
しかしながら店構えは古くはあったものの、そんなに汚くはありませんでしたよ。

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目黒の地に店を出して35年という歴史を誇るお店は
長年の風雨に耐えた貫禄を感じさせました。
相変わらず看板の板は外れてましたが
ご主人のご要望でその部分は割愛させていただきます。

お店はカウンターが6席、奥には20人ほどが入れる座敷がありました。
カウンターの後ろの壁にはノリさん直筆の「ペレ」の文字が。

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カウンターの脇には星二つの認定証も飾ってありました。

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伺った際にはお客様が二名様ほどいらっしゃいましたが
「桜井君の座った席はどこ?」と聞いて
わざわざその席に座り直していました。「嵐」人気恐るべし。

ご主人の一箭幸二郎さん。
目黒商店街の理事長を務める、まさに大鳥神社前の重鎮。
気さくなお人柄で親切にいろいろお話を伺うことが出来ました。

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一箭さんが故郷新潟を離れて上京したのは43年前。
最初はタクシー会社に運転士として就職したそうです。
運転士を始めて1年半後、社員食堂を切り盛りしていた方が辞めることとなりました。
新潟で和食と中華の修行を積み、腕に覚えのあった一箭さんが手を挙げ
食堂をまかされることとなりました。

そしてそこで6年半奉職した後に独立して今の場所に店を構えたそうです。

「最初は、いわゆる居酒屋で酒とつまみが主体だったんだよ。
でもだんだんお客さんの嗜好が飲む方から食べる方に
移ってきてるってかんじたんだよね。で、何か食べ物をウリにしようと思って
考えついたのがわっぱ飯。当時わっぱ飯は新潟の郷土料理として
地元でしか食べられていなかったんだけど、自分でいろいろと工夫して
独自の味を生み出すことに成功したんで、店で出すことにしたんだ。」

開発秘話を聞くことができました。
お客さんが「酒を飲みに来る」のではなく
「ご飯を食べに来る」ようになったことを感じ取るあたり
商売人としての嗅覚は鋭いです。
伊達に35年も店を続けている訳ではないってことですね。

独自の工夫はいくつかありますが、その一つが生の鮭ではなく
スモークしたサーモンを使ったこと。
「味見してみるかい?」「もちろんです!!」というわけで
出していただいたのがこれです↓

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見事な光沢と程よい塩味。
これだけで十分にワインにも日本酒にも合いそうなつまみになります。

その他、米はダシで炊いてほのかに旨味を感じさせること、
イクラは塩漬けではなくしょうゆ漬けを使うこと、などを工夫したそうです。

ここまで聞いて腹の虫の騒ぎを抑えることが不可能になりました。
番組内で桜井君が食べていた「大名わっぱ」をいただくことに。
スモークサーモン、イクラ、カニ、エビが乗った超豪華版。
大名の名にふさわしい一品です。

ちなみに番組内では北川景子さんはうなぎわっぱを食べていましたが
北川さんはエビ、カニの類いはアレルギーで食べられない体質だそうです。

待つことしばし、いよいよ大名わっぱの登場です。
鼻腔をくすぐる魚介と青のりの香り高いこと。思わず平伏しそうになりました。

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わっぱ飯のアップも行っときましょう。

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まずエビからいただきます。
程よい蒸し加減で身がプリップリ。
口の中に確かな存在感を残して喉の奥に消えていきます。

次にイクラとカニをのせてご飯を一口。
カニの甘味とイクラの程よいしょっぱさ。臭みなどみじんもありません。
米、カニ、イクラの旨味が渾然一体となって口の中に広がります。

スモークサーモンは加熱されるとまたひと味変わった味わいとなります。
鮭の味がしみたご飯の美味いこと。ご主人の工夫は見事というしかありません。

米はもちろん新潟産のコシヒカリ。
魚介の類いは築地でも有数の目利きと言われる仲卸さんに
厳しく選んでもらっているそうです。

厳選された材料と研究を重ねた調理法。まずい訳がありません。
ご主人の奥様お手製のキンピラと白菜の漬け物も
まさに「味のある脇役」という役割を見事に演じてくれていました。
なんだかホッとするあたたかみのある味でした。

番組の効果もあってか、この「大名わっぱ」現在は一日70食ほども出るそうです。
ほとんどの方が「桜井君が食べたのと同じやつ」と注文されるそうですよ。
改めて「嵐人気」恐るべし。

店のつくりも、ご主人のお人柄も、もちろん料理も味のあるお店でした。
これからの季節は魚介類をたっぷりと使った鍋物が人気だそうです。
大鳥神社に詣でた後に一献いかがでしょうか?

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越後
住所     東京都目黒区目黒3-11-7 
TEL     03-3710-8619 
定休日     日曜日
(当面日曜日も営業するそうです。詳しくは電話にてお尋ね下さい)
営業時間     ランチ 11:00 ~ 13:30
夜 17:00 ~ 23:00
ラストオーダー 22:30 
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取材:江良与一

(「「とんねるずのみなさんのおかげでした」のきたなトラン」で紹介された越後)

コラムニスト:ニュース/取材編集者

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