一人広報の達人イデルミのコラム

東京美人食堂 ~おいしくてキレイになれる店~


先週の沖縄出張に引き続き、今日から仙台出張です。
被災地を含む全国4カ所でフードバンクシンポジウムを開催しており、
司会進行をつとめています。
4カ所のうち、最終回となる3月15日(木)の東京会場では、
PRアワードグランプリのソーシャル・コミュニケーション部門で
最優秀賞を受賞したプレゼンテーションも披露する予定です。

仙台といえば、前職の外資系食品企業にいたとき、
量販店と健康食品メーカーさんとの会合に出席したことがありました。
その際、健康食品メーカーの方が
「全国で売上が最も多いのが仙台なんですよ」と話していたのが印象的でした。
仙台といえば牛タンと麦めし。
なぜ、健康食品が全国一、売れるのだろう?と不思議に思った記憶があります。

最近では、トマト、特にトマトジュースに脂肪燃焼作用を持つ健康成分
13-oxo-ODAが多く含まれることが京都大学によって発表されました。
その後、各地のスーパーではトマトジュースが品薄状態。
トマトを扱うカゴメでは、株価が連日の高値を更新しています(2012年2月16日現在)。

また、本日2月17日付の日経MJ15面に記事が出ている、
明治の機能性ヨーグルト「R-1」(132円)。
こちらもインフルエンザの感染予防につながるとテレビで紹介され、
スーパーによっては、すぐに棚が空っぽになったり、
購入制限を設けたりするところもあるようです。

同じく日経MJの10面、新製品週間ランキングでは、
明治「R-1ブルーベリー脂肪0(ゼロ)」が
「その他食品」カテゴリの売れ筋4位に食い込んでいます。

健康に気を使うのは喜ばしいことですが、
どんな食品にも一長一短があるので、
過剰に摂りすぎれば害になります。
以前、「オレンジジュースがいい」と報道され、
そればかり飲んで血糖値が上昇した人や、
「にんにくがいい」と聞いてそればかり食べて、
胃を傷つけた方がいらっしゃいました。

食べ物や栄養素が健康や疾病に与える影響を過大に評価し信奉することを
「フードファディズム(food faddism)」と呼びます。

10年ほど前、群馬大学の高橋久仁子先生の講演を聴講しました。
高橋先生はフードファディズムに関する多数の著書を出しておられ、
東日本大震災の後、福島第一原発の事故が起きてからは
「放射能を排出する食べ方」や「どこの産地の食材を避けるべきか」
などが騒がれているため、食品の放射能汚染とフードファディズムについても
論じておられます。
食のコミュニケーションに携わる我々も、
一つの食品の効果効能に偏った情報発信をしないよう、
心していきたいと考えています。

一時的に飛びつくのではなく、身体にいいものを食べることが
習慣化すればいいですね。そんな食習慣のお役に立てばと思い、
美人食堂認定委員会編の書籍
「東京美人食堂 おいしくてきれいになれる店100」(東京書籍)
の中から、私が実際に行ったことのあるお店を10店、ご紹介します。
(うち1店は2011年4月に閉店)

P28  
品川 薬膳レストラン10ZEN(ジュウゼン)
前職のオフィスが一時期近かったこともあり、よく通っていました。
食べる=美+健康をコンセプトに、料理をつくっていらっしゃいます。
代表の喜村心一氏は、あるとき「食は命を創る情報なんだ」と気づき、
日本の食文化に影響を与えたであろう国に行き、自身の目と舌で料理を確かめ、
その後、「10ZEN」をオープンしたそうです。(HP社長インタビューより)
ランチは、日替わり、スープ、カレーなどさまざまで、
「円」をご縁の「縁」と表記されているところに、
このお店の方の思いが伝わってきます。
薬日本堂の漢方ミュージアム内。

P38
銀座 天香回味(テンシャンフェイウェイ)銀座中央通り店
銀座のほか、日本橋や赤坂、六本木などにも店舗があります。
製薬会社の広報の方と時々ランチをしていたとき、教えて頂きました。
数十種類の天然植物エキスを抽出したスープでつくる薬膳火鍋は、
身体の芯からあたたまります。ランチもディナーもOK。

P84
恵比寿 アサンテサーナカフェ
月に一回程度、これまで30回近く通っています。
無農薬無化学肥料でつくった国産の玄米と旬の野菜、雑穀と、
保存料を使わない調味料で作った食事を提供するオーガニックカフェ。
日替わり雑穀プレート(940円)や旬の野菜と豆のカレー(780円)もお勧めですが、
私はよく玄米おにぎりセット(580円)を頼みます。
玄米おむすびに海苔、味噌汁、お惣菜の小鉢といったシンプルな食事で、
玄米のつぶつぶの噛みごたえがあり、少ない量でも満足感があります。

P88
竹橋 クシ・ガーデン デリ&カフェ
久司道夫さんに認定された、本格マクロビオティックカフェ。
野菜、穀物、海草、豆類を1つのお皿でバランスよく味わうことができます。
食品企業の勉強会に所属しており、その視察と試食を兼ねて訪問しました。
ランチ、ディナーのほか、時にはバイキングも実施しています。

P92
表参道 BROWN RICE CEFE&DELI
コンセプトは"Whole food life style"。
玄米、野菜、大豆を中心にしたお食事を提供しています。
表参道に仕事に来たときには、ときどき立ち寄っています。
12時開店なので、そのちょっと前に来て、名前を書いて予約しておくのがお勧め。
よく頼むのは、季節の野菜せいろ蒸し膳です。
玄米ご飯についてくるゴマ塩が美味しい。
色とりどりの野菜を食べていると、中からキレイになれそうです。

P104
入谷 普茶料理 梵(ボン)
普茶料理とは、約300年前、中国、明の隠元禅師が伝えた、精進料理。
店内に入ると、まるで普通のご自宅を訪ねたような、京都にいるような、
そんな不思議な気持ちになります。お部屋はすべて個室でお座敷。
細やかにつくられたお料理は、見る目を楽しませてくれます。
ときどきランチして情報交換する、企業の代表取締役の女性が教えてくれました。

P142
とうふ料理 八かく庵
豆腐料理専門店。ランチでも、造りたてのおぼろ豆富を出してくださって、
これがとろけるようで美味しいのですね。オペラシティに勤めていたときは、
ここの東京オペラシティ店によく通いました。
女性の会合で、夜に予約したこともあります。湯葉を自分でつくるのが面白い。

P154
番外編 麻布十八番
アンチエイジングレストラン。男性のもと上司が連れてきてくれました。
残念ながら、2011年4月に閉店してしまいました。
店名もお料理も印象深かったので、記念に書いておきます。

P174
早稲田 つぶつぶカフェ
食品企業の勉強会で、視察&試食に来ました。
雑穀を、メインディッシュからスイーツまでアレンジしたお料理を出しておられます。
神楽坂にあるBUONA!TUBUTUBUにも行ったことがあります。
どちらの店も、雑穀へのこだわりが伝わってきます。

P178
初台 かんてんぱぱカフェ
ここは何度通ったことか。近くのオペラシティに勤めていたとき、よく来ました。
通った回数は、100回はくだらないかもしれません・・
寒天のいろいろな食べ方を紹介してくれるカフェで、
ランチのご飯などにも寒天が入っています。
冬は、野菜たっぷりのすいとんもランチに出てきます。
このカフェを全国で運営している伊那食品工業株式会社の企業理念が好きで、
会長の著書も多数読みました。カフェには、老若男女?日本人に限らず外国人など、
さまざまな方をお連れしたので、初台から勤務先が移転する日に、
店長さんと営業部長さんが挨拶に来てくださいました。
今だに、たまにやり取りさせて頂いていて、感謝しています。

以上、さまざまな「美人食堂」のご紹介でした。
一時的な流行りにとびつくのではなく、またブームに踊らされることなく、
おいしくてキレイになれる、毎日の食習慣を身につけて、
みんなでキレイになりましょう。

<リンク>
トマトを食べれば痩せられる!?京大ら、新発見の成分で肥満改善効果を実証

食品の放射能汚染とフードファディズム 「『普通』の食事、してますか?」

書籍「フードファディズムーメディアに惑わされない食生活
高橋久仁子著、中央法規出版

Journal of Nutrition Education and Behabior

東京美人食堂 おいしくてきれいになれる店100
コラムニスト:井出 留美

office 3.11代表

井出留美オフィシャルブログ http://iderumi.com/
Twitter of Dr. Rumi Ide, Ph.D. : http://twitter.com/rumiide
office 3.11 http://www.office311.jp/

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