一人広報の達人イデルミのコラム

壁にぶつかり自分のやりたいことができない人へ


壁にぶつかり自分のやりたいことができない人へ
-試練を乗り越えた人気俳優からのメッセージ-


11月2日放送、NHK BS「アクターズ・スタジオ・インタビュー」に
俳優のジム・キャリー(以下ジム)が登場し、自らの作品や考え方について語りました。
17年前に出演をリクエストしたときには実現せず、今回、待望の登場です。

米国のアクターズ・スタジオは、ジェームズ・ディーンやポール・ニューマンなど、
多くの名優が巣立っていった俳優養成所です。

この番組で司会をつとめるのは、アクターズ・スタジオの主要メンバーで、
ニューヨークの大学で教鞭をとるジェームズ・リプトン氏。
第一線で活躍する人の本音トークを引き出すため、ズバズバ斬り込んでいきます。
会場は、ベテランの生の声を聴こうとする修士課程の学生たちで一杯。
http://www.nhk.or.jp/bs/actors/

ジムの最初の挫折は、12歳のときでした
。会計士をしていた51歳の父が失業。
一家全員、車の中で暮らしながらタイヤ工場の管理人の仕事を勤め、
ジムは放課後、工場で8時間も働きます。

父の失業以前は、皆の前で面白いネタを紹介したり、
校長先生のものまねをしたりする男の子でしたが、
すっかりひねくれてしまいました。
16歳を迎える誕生日に退学。

その後、父のアドバイスで、カナダのコメディークラブに入ります。
最初のうちは「つまんねえ」「笑えねえ」「十字架にかけろ」(笑)と言われて
ネタが受けませんでしたが、21歳で再挑戦したところ、ネタが当たりました。
とは言え、仕事が次々舞い込んで来るわけではありません。

仕事がないジムがやったのは、自分宛てに小切手を書くことでした。
小切手に「出演料1000万ドル」と書き、自分に5年間の猶予を与え、
「最高の仕事が来ますように」とイメージし、祈ったのです。

ずっと応援してくれていた父が、ジムの代表作「マスク」の公開後に亡くなり、
この小切手は、父の棺におさめられました。

うまくいかないことがあるとき、ジムが乗り越えた方法は、
「自分なら実現できると、ひたすら信じ込むこと」。

「一見、イカレてるようだけど、理にかなっている」とジムは言います。
俳優のように、何かを創り出す者にとって、「全ての思考と発言がその源になる」。
だからこそ、自分ならできると信じることが大事である、と。

コメディで人気を博したジムですが、仕事のオファーは、
必ずしも、自分の言いたいことや夢にこたえるものではありませんでした。
その状況を打破したいと考えていた折、
映画「トゥルーマン・ショー」のオファーが来ました。

このオファーを受けるにあたって、リスクがありました。
「周囲の期待にそむき、人気を失うリスク」です。
ただ、ジムは、「自分にとって意義あることをするために」
この映画の仕事をすることに決めました。

ジムいわく、
「人は、ある時が来たら、周囲の期待をはねのけなければならない」
と。
それは、この映画「トゥルーマン・ショー」のテーマでもあります。

これを聴いて、私も自分を振り返りました。

「周囲の期待をはねのけて」行動したのは、
大学を卒業して勤めていた一部上場企業を退職し、
JICA青年海外協力隊に参加したときでした。
夫を亡くしていた母はもちろん、周囲はほとんど反対。
「なんで安定した職業を捨ててまで行くの」、「しかも途上国に2年間も」、
「もったいない」など。

でも、このチャレンジが、今の私に大きく影響しています。
途上国という過酷な環境下で自ら仕事を創り出し、現場に足を運ぶ姿勢などが養われ、
周囲の期待をはねのけ、行動に踏み出して、本当に良かったと思っています。

ジムがエルヴィス・プレスリーの真似をして唄った歌の歌詞に
「悲しみも不幸もない」「苦しみもない」とありました。

壁を乗り越え、自分のやりたいことに一歩近づくためには、
「自分とのコミュニケーションを上手にすること」、すなわち、自分の考え方次第。

自分とのコミュニケーションが上手くなれば、
「悲しみ」も「不幸」も「苦しみ」もなくなるのかなと感じました。
コラムニスト:井出 留美

office 3.11代表

井出留美オフィシャルブログ http://iderumi.com/
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