一人広報の達人イデルミのコラム

福島県産のコメを予想以上に売り上げた男ー全国から視察が来るその秘訣と信念とは?


10月31日(月)夜に放送された、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」では、
いま注目の食品スーパーマーケット経営者、
福島徹(ふくしま・とおる)さん(60歳)が特集されました。



東京都内で4店舗を経営、周囲には大手競合がひしめく中、
安売り広告やチラシを使わず、地方の埋もれた食材をヒット商品に育て上げるなど、
全国から視察が来るほどの手腕をふるっている方です。



NHK プロフェッショナル 仕事の流儀
http://www.nhk.or.jp/professional/


全国から、自分の目を信じて集めた自慢の品や、
スーパーマーケットオリジナルの商品を発売するなど、
中規模ながらも活躍する福島さんですが、過去に苦い経験がありました。



昭和26年、東京都青梅市で、材木問屋の息子として生まれた福島さんでしたが、
材木問屋が倒産。福島さんが高校生になる頃、両親が始めたのは小さな雑貨屋でした。

その後、福島さんは銀行から多額のお金を借りて、
夜明け前から夜中まで懸命に働きました。
しかし、売上は伸びず。
「逃げて蒸発してやろうか」と考えている折、
近所の農家から、ほうれん草が余っていると聞き、無料同然で仕入れたそうです。

それを、高めの価格で販売したところ、その様子を発見したほうれん草農家から
「うまく儲けたな」と言われます。
福島さんは、「自分ばかり」うまくやろうとしたことで
後味の悪い思いを味わいました。



その後、「人に喜ばれる仕事がしたい」という思いがこみ上げ、
知り合いのつてを頼り、山形県の農家を廻り、7軒からコメを仕入れることを決めます。
店に戻り、お客さま一人ひとりに説明し、300人分の予約をとりつけ、
その年の秋に仕入れて販売した、「自分を信じて、選んで仕入れたコメ」は、
お客様に「美味しい」と喜ばれ、山形県の農家からも喜ばれました。

その経験から、福島さんは、「大きく儲からなくてもいい」、
「お客様と生産者をむすぶ、そんな商売をしていこう」という信念を生み出したのです。



紆余曲折を経験し、今の福島さんの信念は
「売れそう、でなく、役に立つかで考える」、
「どちらも損しない関係」、
「いいものは、いい。その自分の評価を、周囲の評価で曲げない」、
「いい品は、いい人柄がつくり出す」といった、
相手の立場に立ったものです。
その思いが、相手とコミュニケーションをとるときにも、にじみ出ています。



今年、福島県産の農産物に、放射性物質が検出されたと報道された際も、
福島さんは、福島県の農家まで足を運び、自分の目で見て「よいものだ」と判断し、
お客様にどう判断されるか心配ながらも、
福島県会津産のコメを10月15日に販売開始しました。

行政(自治体)の検査に加え、農家と量販店(スーパーマーケット)での検査といった、
トリプルチェックをしての販売です。



福島さんの心配をよそに、会津産のお米は、じわじわと、
しかし、予想を上回って売れていきました。
お客さんからは「この店だから(安心)」、
「置いてあるものは信頼している」という声が聴かれ、
「信頼は、自分のすべてを賭けて伝えるもの」という福島さんの思いが
お客様に伝わっていることがわかりました。



「プロフェッショナルとは?」という問いに対する福島さんの答えは
「どんな状況でも、楽しさを生み出し、地道にコツコツ積み上げていける
根気力の持ち主」でした。



本日11月1日、私にとって、生まれて初めての共著が出版されます。
異業種異分野の仲間6名で活動する「カッサンドラの会」の共著です。

カッサンドラとはギリシャ神話に登場する王女で
「現状の問題点を指摘し対策の必要性を訴えながらも、
為政者からは無視されてきた人」を指すのだそうです。

我々は、子どもの生活習慣が乱れてきていることを改善していくために、
「カッサンドラ」として活動を続けていきます。


カッサンドラの会 リンク
http://www.kassandra.jp/member.cfm


共著「四快(よんかい)のすすめ」
Amazon.co.jpのページ

コラムニスト:井出 留美

office 3.11代表

井出留美オフィシャルブログ http://iderumi.com/
Twitter of Dr. Rumi Ide, Ph.D. : http://twitter.com/rumiide
office 3.11 http://www.office311.jp/

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